元が取れるのかを徹底検証
一条工務店が作成した発電シミュレーションをベースに計算
シミュレーションの数値は地域の日照量や他の施主のデータから算出されています。
※売電単価は21円/kWhで計算
営業の方の話ではシミュレーションよりも1~2割割増しで発電するそうですが、今回のシミュレーションでは割増分は考慮しません。
2021年度の売電単価は19円/kWhになり、売電価格は2円下がります。
これからも売電価格は下がっていくので、太陽光発電の採用を考えている方は早めの契約がオススメ。
太陽光発電の発電計画は1年目~10年目と11年目~20年目で大きく異なります。
一条工務店の発電シミュレーションでは30年間の予想メリットを作成しています。
しかし、太陽光発電の耐用年数は約20年と一般的にいわれています。
今回の試算では20年間の予想メリットを算出します。
太陽光発電計画 1年目~10年目
1~10年目はパワコンの設定を基本的に【節エネモード】で運用
一番お得な条件でパワコンの運転モードを設定するのがポイント。
ウクライナ危機で電気代が高騰しています。
発電した電気は原則自宅で消費し、光熱費を抑える方向で動きます。
自己消費で使いきれない余剰分を売ることで【光熱費を抑えられる+売電収入も得られる】という最大効率で太陽光発電システムを運用することができます。
パワコンの設定は下記記事を参考にしてみてください。
一条工務店のシミュレーションでは我が家の搭載メリットは年間27万円でした。
月々の予想メリットに直すと約22,000円。
しかし、このメリットが今後10年間得られることが難しいのが残念なポイント。
太陽光パネルの発電効率は年間に0.5~1.0%程度低下すると言われています。
1年目の発電量を目安に10年間分の発電メリットの試算を行います。
発電効率の低下を0.5%と1.0%の2パターンでシミュレーションを作成
年間の発電効率の低下率1.0%で試算した結果
年間の発電効率の低下率0.5%で試算した結果
搭載費用が約220万円だったので、年間の発電低下率が0.5%、1.0%いずれの場合でも10年で搭載費用が回収できると言えます。
今回のシミュレーションで10年で搭載費用を回収できるだろうということが分かりました。
太陽光発電計画 11年目~20年目
11年目~はパワコンの設定を【節エネモード】で運用
※11年目のシミュレーションでは発電効率が初年度から90%程度に落ちることを考慮しています。
年間の予想メリットは約16万円。
月々の予想メリットに直すと約13,000円。
しかし、このシミュレーションには落とし穴があります。
それは、売電収入のメリット。
10年後の2029年にはほぼ売電収入つかない可能性があります。
※一条工務店シミュレーションは2020年現在の売電価格(11円/kWh:一条工務店買取価格)でシミュレーションを行っているので、11年後の2029年にも売電メリットがあるように見えます。
今回は売電収入を一旦無視して検証します。
売電しないことを考えるとその分の電力を自己消費分や蓄電池への充電に回せます。
しかし、蓄電池に充電する形を取っても蓄電池に充電できる容量にも限りがあるため、年間約1,300kWhの蓄電池メリットが限界。
発電効率の低下を0.5%と1.0%の2パターンでシミュレーションを作成
年間の発電効率の低下率1.0%で試算した結果
年間の発電効率の低下率0.5%で試算した結果
10年間で太陽光発電の搭載費用は回収しているので、11年目からの太陽光発電で得られるメリットは全て収益となります。
上記試算から10年間で約30万円のメリットがあることが分かります。
売電収入を完全に無視して30万円のメリット。
得られた30万円が全て収益となれば嬉しい限りなのですが…
太陽光発電には維持費がかかります。
太陽光発電システムの維持費
① 太陽光発電のメンテナンス費用
パワーコンディショナーの耐用年数は15年間程度
太陽光発電のメンテナンス費にはパワーコンディショナーの交換費用があります。
交換費用は約15万円。
ネットで「太陽光発電の維持費」を検索すると、他にも【売電メーターの交換費用】や【4年に1回のメンテナンス費】などが出てきます。
メンテナンス費用は太陽光発電パネルの掃除などが当てはまり、少しでも発電効率を上げるために行われますが、メンテナンス費用として支払った以上のメリットがあるかは正直何とも言えません。
一条工務店の場合はそれらの費用は考える必要はないです。
② 固定資産税
屋根一体型の太陽光パネルは固定資産税がかかる…?
それについては別記事でまとめています。
【まとめ】太陽光発電システムについて
世界的にSDGsを掲げ持続可能な世界を目指しており、日本としても環境や省エネに配慮した流れへと国民を誘導したい流れがあります。
その取り組みの一つとして太陽光パネル搭載費用の補助金を出す自治体が増加しています。
太陽光発電の補助金は各自治体に問合せしてみてくださいね。
電気自動車の購入補助金も倍増したことから、これからSDGsを意識した方向へ国が舵を取っていくことが予想されます。
10年後や20年後には太陽光パネルや蓄電池の設備のある家が標準となること可能性もあります。
※国の政策として2030年には新築戸建6割に太陽光発電を搭載する動きも…
太陽光発電の売電価格は年々下がっていますが、こういった世界的な流れから太陽光発電を搭載する住宅がこれから増えていくことは想像に難くありません。
一条工務店で搭載できる太陽光発電システムは他社よりも割安で採用できるのでよりお得感が増しますね。
一条工務店が作成した発電シミュレーションはあくまで理論値であり絶対に元を取れる保証はありませんが、ほぼほぼ元が取れるでしょう。
太陽光発電を搭載しようか迷っている方は参考にしていただけたら幸いです。
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コメント
[…] 【2020年最新】一条工務店の太陽光発電システムは元を取れるのか検証して… […]
[…] […]
【売電メーターの交換費用】や【4年に1回のメンテナンス費】などは、なぜ一条工務店では考える必要がないのでしょうか?
コメントありがとうございます。
売電メーターの交換費用についてですが、一条工務店の営業さんに確認したところ「そのような話は聞いたことが無い。交換する必要はありません」との回答でしたので、そのようにブログでは書かせてもらっています。
メンテナンス費用(パネルの掃除費用)はあくまでも太陽光発電の効率を上げるためのもので、必須のものではないから(メンテナンスを行うことでどの程度変換効率が上がるかも分からない)です。
私の担当の営業さんの受け持つ一条オーナーの方で太陽光パネルを採用した方は60人以上いるとのことでしたが、メンテナンスを行っている方はいないとのことでした。
また、ご質問がありましたらお気軽にご連絡ください。
一条にて太陽光発電と蓄電池設置しもうすぐ入居予定の者ですが質問があります
1〜10年目までは売電価格が高いので全量売電し自己使用する電気は夜間に充電するものだと思ってましたが
担当営業さんから
「昼間自己使用する電気は発電中の電気を使い余った発電を売電します」
と言われました
これでは全量を売電する訳ではない様に思います
それとも微々たる差なので気にしなくていいものなんですかね?
教えてもらえると嬉しいです
コメントありがとうございます。
回答させていただきます。
基本的に太陽光発電の売電の原則として『余剰分を売電する形』になります。
電力会社にもよりますが、一般住宅が電力会社と売電契約する際はパワコン10kW未満で契約します(10kW以上にすると売電単価が下がります)。
また、発電した電気を全量電力会社に買取する場合は売電単価も下がることになります。
こういった経緯から営業の方は「昼間自己使用する電気は発電中の電気を使い余った電気を売る」というような表現をしたのだと思います。
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