一条工務店の家は2×6工法で建っているけど、どういう特徴があるの?
2×4工法とは何が違うの?
この記事はこんな人にオススメ!
この記事を読むと分かること
住宅の建築工法についての豆知識
建築工法の種類
住宅を建設する場合の工法には大きく分けて2種類あります。
木造軸組工法:柱や梁などの『辺』で住宅の躯体を形成する工法
木造枠組壁工法:フレーム上に組まれた木材の骨組みに合板を張り合わせ、『面』で住宅の躯体を形成する工法
一条工務店のアイスマートやアイキューブなどは面で躯体を形成する【木造枠組壁工法】で建てられています。
木造枠組壁工法の中にも数種類あります。
今回の記事では【木造枠組壁工法】の種類と枠組工法のメリットやデメリットについて紹介します。
木造枠組壁工法の種類について
一般的に木造枠組壁工法と呼ばれる工法には2種類に大別されます。
骨組みに使用される角材のサイズによって工法が分けられ、2×4工法は2インチ×4インチの角材を使用して骨組みが作製されます。
数字が大きいほど強い!そんなイメージです。
2×4、2×6の規格とはいってもこれは製材前の木材のサイズで、一般的に流通している2×4、2×6の木材のサイズはこれよりも一回り小さいものになります。
製材後の角材で骨組みを作製しそこに構造用合板を張り付けることで一枚の大きなパネルが出来上がります、
大きなパネル何十枚も用いて住宅が形成されることで、住宅は大きな6面体を形成することになります。
木造枠組壁工法のメリット
最大のメリットは木造枠組壁工法で作られた住宅は木造軸組工法で建てられた住宅と比較して頑丈な作り。
①耐震性
木造枠組壁工法の住宅は床・壁・屋根が一体となったモノコック構造。
六面の強固な一体構造で剛性が非常に高い特徴を持ちます。
※サイコロみたいなイメージ
家はサイコロみたいな形が何だかんだ強い!
面で支えられているため地震や台風などの外力が構造の一箇所に集中せず、力を分散してバランスよく受け止めることができるので、地震が起きても揺れにくく・倒壊しにくい家になります。
2×6工法は鉛直方向の力に対する強さは2×4工法の約1.57倍、曲げ応力に対する強さは約2.47倍になると言われています(北洲ハウジング調べ)。
②耐火性
一条工務店の2×6工法で建てられるアイスマートは【省令準耐火建築物】の基準も満たしており、一定性能の耐火性を保証されています。
省令準耐火建築物に認定されているので火災保険も割安で済みます。
詳細については下記記事にまとめているので、参考にしてみてください。
③高気密・高断熱
木造枠組壁工法の住宅は木造軸組工法の住宅と比べて断熱材を施工しやすい。
木造軸組工法の場合は筋交いがあることによって施工技術による断熱欠損や隙間が生じやすくなりますが、木造枠組壁工法はシンプルなつくりなので断熱材を隙間なく入れることができます。
一条工務店の住宅は高断熱・高気密であるのが売りです。
その特徴として、壁内に施工する断熱材の分厚さ・性能が高いことが挙げられます。
2×6工法は2×4工法よりも壁内の面積が1.6倍程度大きいのでその分断熱材の量を増やすことができます。
高断熱ですので、空調費用などの光熱費を抑えることができます。
④工期の短縮
枠組壁工法の住宅は工期が短い特徴があります。
というのも、工場で予め作製しておいたパネルを現場では組み上げるのみだからです。
一条工務店の場合は上棟して2日程度で家の大枠は完成します。
また、事前に工場である程度組み上げており現場で人の手が殆ど加わらないので、職人さんによる施工のバラつきを抑えられるメリットがあります。
一方で木造軸組工法の場合は熟練の大工さんによって現場で柱や梁を組み上げていくので工期が長くかかること、大工さんの腕次第で出来が左右されます。
もちろん、その道のプロである大工さんが木の癖や習性を活かすように組み上げていけば、強く長持ちする家ができます。
しかし、建築業界において熟練の職人さんが不足しているという現状から今後木造軸組工法で建てられる住宅は減少していくことが予想されます。
木造枠組壁工法のデメリット
①間取りの制約
木造枠組壁工法の最大のデメリットは間取りに制限があることです。
特に一条工務店は耐震性の確保のために制約がなかなか厳しい!
軸組工法と異なり、面(壁)で住宅の躯体を支える必要があります。
その特徴から基準の耐震性を満たすために壁の位置を変更できなかったり、間取りの可変性に乏しいというデメリットが生じます。
一方で木造軸組工法は辺(柱や梁)で躯体を支えるので、壁はそこまで重要ではありません。
軸組工法の場合は将来的にリフォームするのに壁を壊して空間を大きくすることは可能ですが、枠組壁工法の場合は壁で住宅を支えているので壁は壊すことは原則不可能。
柔軟な間取り計画を立てたい人は木造軸組工法がオススメ。
②開口部の制約
こちらも間取りの制約同様に、壁が重要な役割を果たすので大きな窓を付けたりすることが難しいです。
吹き抜けを作って、大きなFIX窓を作りたいという方は間取りに更に制約が生じることを念頭に置いてください。
我が家は吹き抜けに大きな窓を付けたのですが、耐震性の観点から1階のリビングの開口部の幅が少し狭くなりました(耐力壁の関係)。
③湿気が溜まりやすい
高気密・高断熱であることの弊害で住宅の通気性を確保しづらくなり、結果として建物内外の温度差によって壁内に結露が生じます。
結露によってカビやダニが繁殖する可能性もあります。
一条工務店の場合は壁内の結露対策として【エアフローシステム】を採用しています。
【まとめ】木造枠組壁工法の種類について
家に使用する木材のサイズが大きくなるほど住宅の剛性が上がり、耐震性や断熱性、気密性が上がります
枠組壁工法は軸組工法と比較して工期が短いことや耐震性の観点で優れています。
しかし、間取りに制約があることや壁内の結露問題があることを忘れないでください。
一条工務店の住宅は結露対策もしているので、その点安心です。
将来的にリフォームをしたい方や柔軟な間取り計画を立てたい方にとっては木造軸組工法がオススメです。
高断熱や高気密な住宅に住みたいという方は木造枠組壁工法がオススメ。
今一度、自分のライフスタイルや求める住宅像と照らし合わせて、どちらの工法が良いか考えてみてください。
この記事が皆さんの参考に少しでもなれたら嬉しいです。
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