全館冷房の始め方
全館冷房の始め方~Aパターンの場合~
家づくり中の方はBパターンの方よりも楽に全館冷房が行える可能性があります。
というのも、全館冷房の要であるエアコンの設置位置を間取り考案時から行えるためです。
全館冷房のベストなエアコン設置位置はこちら▼
エアコンの設置位置:二階の階段や吹き抜けに近い位置かつ一階リビングとの距離が遠くなりすぎない位置
※平屋の場合はリビング(エアコンからの冷気が人に直撃しない場所)
ロフトなどの狭い空間やリビングから遠い場所はエアコンの設置位置としては不向き
全館冷房は冷たい空気は下に下がり、暖かい空気は上に上がるという空気の性質を利用して行います。
※エアコンを使って、家中の空気を攪拌するイメージ。
エアコンを1階と2階の両方に冷気が落ちる2階の階段ホールに設置することで効率的な全館冷房を目指します。
吹抜があれば空気の循環がよりスムーズに行えますが、ボックス階段の場合でも問題なく空気の循環は行えるので安心してください。
設置するエアコンは再熱除湿機能付+左右の風向き変更ができる機種がオススメ。
※エアコンサイズについては6畳用で必要十分
再熱除湿機能があることで室温を下げずに家の中の除湿だけを進めることが可能。
※梅雨時期に重宝する機能
エアコンの設置位置を工夫することで理論上は1台で全館冷房は可能です。
しかし、真夏のことを考え補助的に1階にもエアコン(6畳程度)があるとベター。
※一条工務店の場合は床暖房用のRAYエアコンがあるのでそれを補助的に利用すればOK。
たまにエアコン2台以上使用しているのを全館冷房とは言わないというような暴論を拝見しますが、全館冷房の本質はそこではありません。
全館冷房の目的は家中を除湿して快適に暮らすことが目的 ※エアコン1台で全館冷房することが目的ではありません
全館冷房の始め方~Bパターンの場合~
家を建てた後の方も安心してください。
ポイントを押さえれば全館冷房は可能です!
Bパターンの方は前述した【全館冷房のポイント】を意識してエアコンを動作させてください。
稼働させるエアコンは必ず2階にあるエアコンにしてくださいね。
※再熱除湿機能付きだとなお良い。
冷気は下に下がり、熱気は上に上がるという空気の性質を利用して家の空気を攪拌し除湿することが目的なので、1階のエアコンでは2階までカバーできないです。
梅雨時期などには除湿(or再熱除湿)、夏には冷房運転でエアコンを稼働させるのがオススメ。
冷房運転の方が除湿運転よりも消費電力が少ないからです。
冷房運転を使用する場合はエアコンの設定温度は相対湿度が60%を切る温度に設定してくださいね。
もしも、相対湿度が60%を切らない場合は設定温度を0.5℃ずつ下げて様子を見てください。
このとき意識すべきコトはエアコンのサーモオフを防ぎ、除湿効率を最大に高めること。
エアコンがサーモオフすると除湿運転を停止し、逆に家の湿度が上がるので注意してください。
また、全館冷房を実現するためにはできる限り外からの熱の持ち込みを減らす必要があります。
熱の侵入口は窓が大部分です。
窓の外にすだれなどをかけることで日射遮蔽を行い、日中の室温の上昇を抑えることで1台のエアコンでの全館冷房を実現します。
エアコンを最大効率で運転+日射遮蔽で全館冷房を実現させる
全館冷房に準備したいモノ
全館冷房を実現させるために準備しておきたいモノが1つあります。
みはりん坊Wは全館冷房を実現させるために必要なとても優れたアイテムです。
これから全館冷房にチャレンジする方はこちらのみはりん坊Wを2個以上買いましょう。
購入したみはりん坊は所定の位置に設置してください。
リビングに設置したみはりん坊Wで相対湿度が60%を切っているかを日々確認してください。
常時、相対湿度60%以下を維持できているようであれば全館冷房を実現できています。
どうしてみはりん坊をエアコンの吹出口に設置するの?
エアコンが家の除湿をちゃんとしているのかを確認するためです。
このときに注目すべき指標がみはりん坊Wに表示されている【絶対湿度】。
※一般的に天気予報でいう「湿度、何%」は相対湿度のことを指しています。
気温が上がるほど同じ相対湿度でも絶対湿度の数値は大きくなります。
表から読み取れるように、夏場の快適な暮らしの実現のため(室温25℃程度)には部屋の絶対湿度は13g/㎥以下を維持する必要があります。
エアコン吹出口から出てくる空気の絶対湿度が13g/㎥以下を維持できれば家の除湿は進み、理論上はリビングに設置した湿度計の相対湿度が60%以下になります。
寝室などにもみはりん坊Wを置くことでより正確に全館冷房を実現できるでしょう。
全館冷房を実現するためにエアコン吹出口に設置したみはりん坊の絶対湿度が13g/㎥以下を維持すること
【まとめ】全館冷房を実現するために
全館冷房のポイントを押さえることで、全館冷房を実現し梅雨時期や真夏でも快適な暮らしを送ることができます。
また、エアコンを各部屋に設置する必要性がないため建築コストのカットにも繋がります。
エアコンの位置は1階に冷気を落としやすく、2階にも冷気を回しやすい位置に設置することがベストですが、そうでない場合でも全館冷房は実現できます。
我が家は非効率ですが寝室のエアコンで全館冷房を行っています。
我が家の場合は大体室温26℃程度、相対湿度50%で1階リビング、2階寝室は安定しています
全館冷房は意外とハードルが高いと思いがちですが、エアコンから吹き出してくる空気の絶対湿度をみはりん坊でモニタリングすれば簡単に実現できます。
ぜひ、これから家作りを始める方や既に家を建てて暮らし始めている方はふえっぴーさんの【全館冷房】を参考にしてみてください。
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